あくまでも消耗品の交換なので、元の通りに戻すのが基本。余計なところはいじらないように。
エンジン不調のさい、キャブをいじるのはいちばん最後。なぜなら、面倒で複雑でカネがかかるからです。
カネもかからず、時間もかからず、簡単にチェックできるところがいくつもあるので、そっちが先ね。
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DR250XCジェベルのキャブレター |
きたないです、キャブレター。
96年に購入してから08年の今まで、何もしてません。
なんでこんなに茶色くなっているかというと、たぶんどっかの隙間からガスが漏れているから。普通だったら、アルミは白い粉をふくからね。
この画像を見た限りでは、キャブとエンジンをつなぐパイプの隙間か、加速ポンプあたりから漏れているような気がする。
俺のジェベルも、かれこれ13年。ガスケットやその他ゴム部品が劣化してもまったくおかしくないし、むしろ劣化していないほうがおかしい。
そーいやぁ、始動性は落ちたし、燃費も落ちたような気がする。
ってことで、大オーバーホール。
消耗部品は全部換えます。
エアクリーナーも、交換しなきゃだろうなぁ・・・
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DR250XCジェベルのキャブレター部品図 |
部品図を勝手に載せちゃっていいのかってのもあるけど、部品図やマニュアルはネット上で公開すべきだ、と勝手に解釈して。
んで、左図中のパッキン類を交換します。
部品番号・部品名 | 価格 | |
19 | 13278-47090 Oリング | 130 |
23 | 13295-29900 Oリング | 130 |
28 | 13374-35C00 Oリング (13374-44080) | 170 |
33 | 13251-27A00 Oリング | 360 |
- | 13780-13E00 フィルタ | 2150 |
消費税入れて、合計2940円です。
カッコ内は、旧部品番号
その他状況によっては、キャブとエアクリーナボックスをつなぐ「アウトレットチューブ」13881-13E00も、交換するかも。
スロットルケーブルは、まぁいっか・・・
キャブとエンジンをつなぐ「インテークパイプ」も交換しようと思ったけど、取り外せ無さそうなので、パス。
13の「ピストンバルブ」13551-13E00も、磨耗具合によっては交換かもしれません。これ、結構高いです。
いずれにせよ、交換しておけばこの先10年は持つので、全部やっちゃうのも良いでしょう。
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めんどうくさがらずに、このへんまでは取り外しておきましょう。あとが楽です。
燃料ホースをはずす前に、忘れずに燃料コックを閉じておきます。
エアクリーナボックスの固定ボルトも取り外してあります。
最初にクランプバンドのネジを思いっきり緩めたら、キャブをはずす前に、キャブとエアクリボックスをつなぐ、”チューブ アウトレット”を90度回転させながらはずしてしまうと、キャブは楽に取り外せます。
クランプバンドを変形させないように注意しましょう。
チューブ アウトレットの中には、うすい餅網のような部品が入っているので、これも変形させないように。
スロットルケーブルは、キャブをはずしてからスロットルケーブルホルダをはずすと、ケーブルを簡単にはずせます。
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加速ポンププランジャ |
キャブをはずしたら、まずドレンボルト(♯39)をはずして、中に残っているガソリンを抜きます。
分解は、最初にスタータプランジャ(チョーク)をはずし、あとは上から分解していきます。
スロットルケーブルホルダを引き抜くと、加速ポンプのレバーがフリーになって、加速ポンプのロッド(♯41)が飛び出すので注意。同時にワッシャ(♯4)が落ちるので、なくさないように。
加速ポンプのレバー部分(♯17・44・45)は、必要が無ければはずさない。
フロート室をはずすと、加速ポンプのプランジャとスプリング(♯42・43)が飛び出すので注意。
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導通テスト |
パイロットスクリュ(♯21)を取る時には、スプリング・ワッシャ・Oリング(♯21〜23)が飛び出すので注意。ワッシャは小さいので無くさないように。
フロートのピン(♯32)は、ピン中心部を軽くたたいてはずします。ヘンなところをたたいたり力まかせに打つと、取り返しのつかない結果になるので、ここは特に慎重に打つべし。
分解が終わったら、穴という穴にエンジンコンディショナ等の洗浄スプレーを吹き込んで、どこかから出てくるのを確認します。この時、意外な場所から噴出してくるので、洗浄剤が目に入らないように注意。耐えられないくらい痛いです。
2個のエアジェット(♯46・47)は、取り外せなかった。
分解が終わったら、エンジンコンディショナー等で内外とも洗浄します。
隅々まで洗浄液を行き渡らせたらしばらく放置。汚れのひどいところは歯ブラシでこすると良いでしょう。
放置後にもう一度洗浄液を吹きかけて、さらに汚れを落とします。
洗浄が終わったら、ブレーキクリーナー等で洗浄液を洗い流した後、しばらく放置して乾燥させましょう。
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スタータ(チョーク)プランジャ |
スタータプランジャ(チョーク)のネジ部分はプラスティックなので、取り付け時に強く締めこむと簡単にちぎれるので、要注意。この部品はアッセンブリなので、けっこう高いと思う。
ケーブルホルダの取り付けには、ちょっと苦労しました。
Oリングにシリコングリス等を塗布しておくと、取り付けやすいばかりでなく、ねじれや損傷の防止になります。
ワッシャやスプリング等、小さく目だたない部品が多いので、紛失や付け忘れに注意(特にパイロットスクリュ部分)
組み立てたら、ケーブルホルダを動かして、スムーズにピストンバルブ(♯13)が開閉するかどうか、加速ポンプが正常に動くかどうかを確かめます。
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フロートピンの打ち込みは、くれぐれも慎重に。
フロートを上下逆さまに付けないように。ガソリンが出て来なくなります。フロートは壊れやすいです。フロー内に液体がたまっていたら穴が開いている証拠なので、交換しましょう。
リング(♯36)の向きに注意。切り欠き等があって、キャブ本体側にはまるようになってます。
ニードルジェット(♯16)にも溝が切ってあり、そこにキャブ側の出っ張りがはまるようになっています。
このニードルジェットは、モデルによって2種類あります。
ジェット等金色の部品は、柔らかい真鍮製です。大きさがあわない工具を使ったり、無理をしたりすると壊れるので注意しましょう。
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きれいになったキャブレタ |
パイロットスクリュの調整を忘れずに(1と8分の1回転戻し)。取り付けてからだと、特殊工具がないと無理です。
スロットルケーブルをセットしたら、エンジン側にキャブ本体を取り付けます。インテークパイプ上部にある切り欠きとキャブの出っ張りを合わせます。
次に、アウトレットチューブを、90度くらい回転させながらキャブ側を最初にはめて、次にエアクリボックス側を取り付けます。エアクリボックスとチューブ接合部分の上部に突起があるので、両者を合わせます。チューブ内の“モチ網”を変形させないように注意。
クランプベルトを裏返してつけてしまうと、ネジを締められなくなります。エアクリ側のクランプは、キャブ本体と干渉しないように、ネジ部分が上になるように付けました。
ゴム部分にシリコングリス等を塗っておくと、損傷や変形を予防するだけではなく、楽に取り付けることができます。
取り付けが終わったら、もう一度スロットルをスムーズに開閉できるかどうか、加速ポンプがちゃんと動くかどうかをチェック。
ドレンチューブの取り回しにも、注意しましょう。
キャブ以外のケーブルや電気配線の取り回しにも注意。
ガソリンコックをオンにして、キャブ内がガスで満たされるまでしばらく放置してから、エンジンを始動。
試走が終わったら、もう一度取り付け状態やネジ類の緩みをチェックして、終了。
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ボロボロになったフィルター |
スポンジのフィルターは時間とともに劣化し、画像のように指で引っかくとボロボロと崩れるようになってしまう。
さらに時間が経つと、はがれて粉状になったフィルタはエンジンに吸い込まれて燃焼されてしまい、気付いたときにはフィルタが無いってことになります。だからといってエンジンが壊れるわけでもないし、キャブが詰まることもまず無いので、気付かないことが多いです。
でも、フィルタが無いと吸入抵抗が小さくなるので、エンジンはより多くの空気を吸い込めるようになり、ガスが薄い状態となります。たぶん、高回転でパワーが落ちるか、回転が上がらなくなったりスロットルを大きく開けるとエンストするようになるでしょう。
ってことで、交換しちゃいましょう。
そーいえば、96年の購入以来一度も交換してないし、メンテした記憶も無いなぁ。
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新品のフィルタには、最初からオイルを染み込ませてあって、至れり尽くせり。
何から何まですみません。
オイルで手がべとべとになるし汚れが付きやすいので、フィルターはなるべくビニール袋から出さないで作業しましょう。
フィルタ内にはまってるフレーム(フィルタホルダー)は、再利用するので壊さないように。
フィルタホルダーには上下の指定は無いようですが、フィルタには指定があり、フィルタ表面に書いてあるので注意。
エアクリーナボックスは、単品での部品補給は無いようです。壊してしまうとアッセンブリで買うしかないようなので注意しましょ。
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なんてきれいな、フィルタ
ついでに、ボックス内も掃除しときましょ。
フィルタホルダーをしっかりフィルタ内に装着し、ホルダーがぴったりとすき間無くエアクリーナボックスに密着していることを確認します。
エアクリボックスを動かしたためか、組立て完了後にブローバイガスホースがはずれていることに気付き、バッテリホルダまではずすことになってしまった。
フィルタベースはエアクリボックスにネジ留めされていて、これをはずすにはりアショックまで取らなければならないので、パスしましょう。