例の2,000円格安バッテリーも、はや7年目・・・
まだ行けそうだけど、ツーリング先で突然死されても困るので、バッテリーを交換しようかなぁと思ってました。確かに。
ところがいつもの悪い癖で、あれこれと理由をつけては購入を先延ばしているうちに、バッテリの価格はグングン上昇し、半年ほどの間に5割以上も値上がりしてしまった。
プラスチックと鉛と希硫酸でできてるこの単純な製品が、こんなにも値上がりするなんて。ま、鉛の価格が倍になったんだから、仕方が無いといえばそれまで。
手をこまねいていても、格安バッテリーの寿命は日々縮まるだけだ。
じゃぁ、どーする?
中古があるじゃない。
YTX14-BSとYT12B-BS |
落札したよ、ふたつも。
YTX14-BSが560円、YT12B-BSが1,200円。業者が近所なので直接引き取りです。つまり、振り込み手数料や送料無し(ガソリン代200円ってとこか)
バッテリーに巻かれている白いテープは、短絡防止のためのビニールテープです。俺、けっこうやります。火花が散って、ドライバーが熔けます。
ノーマルバッテリーが使えるなら、YTX14をそのままぶち込めばOK。隙間は発砲スチロールでも詰めときゃOK。
しかしモノショック化した俺のカタナには、でかいバッテリーの取り付けはスペースの関係上非常に難しいので、最初はYT12を落札したんだけど、そいつを実際に乗っけてみたところ、14でもいけるんじゃないかと思い、もし1,000円以内ならと思って入札したら、14も落札できちゃった。
YTX14とYT12の外寸は、長さは同じで幅と高さが15ミリほど違うだけだから、YTX14に合わせてバッテリーホルダーを作っときゃ両方使えるんじゃん。
長さ | 幅 | 高さ | |
YT12B-BS | 151 | 70 | 131 |
YTX14-BS | 151 | 88 | 146 |
高さは、146mmでぎりぎりだなぁ。
ちなみに、GSとユアサが合併して「GSユアサ」ブランドの製品が出回るのは2006年からだと思います(あんま自信なし)
中古を買う場合は、GSやユアサではなく、「GS YUASA」と書いてあるのを買いましょう。
メイドインチャイナだけど、日本のブランドってことで自分を納得させてください。生産国の違いのためか、ヤフオクでは古河電池は高い気がする。
リアショックとのクリアランス |
左の画像は、YTX14をとりあえず乗っけたとこ。左の黒いゴムホースは、リアブレーキラインのもの。銀色の丸は、ショックのタンク。
泥よけは、前半分をはずしてあります。
リアショックとのクリアランスは、20mm弱。
ホルダーの板厚と防振ゴムで、もうちょっと狭くなるな。
バッテリー満充電時の電圧は、気温20度Cで12.72V。
温度が高くなれば電圧は上昇し、35度くらいになると14V近くになりパワーアップしますが、高温になるほど寿命が短くなります。50度Cを越えると、かなり寿命に影響するようです。
また、低温ではパワーダウンするので、冬は保温、夏は加熱しないようにすると良いです。
放電すればするほど寿命が短くなるので、乗らないときはターミナルをはずし、数ヶ月にいちど充電すると良いです。浅い放電の段階で充電すれば寿命は延びますが、逆に深すぎる放電から充電すると寿命は大幅に短くなります。
バッテリーをあげてしまった場合は、できる限り速やかに充電するれば、劣化していない限りまた使えます。ですが、あげてしまうと寿命が縮むので、注意が必要です。10回程度あげてしまうと、ほぼ寿命が来るようです。
カワサキZZR-1100のリアフェンダー |
寸法どおりに四角い箱を作るのは、かなり難しい。そこで、もう箱になってるのを利用してやろうじゃないか、ってことで・・・
カワサキZZR-1100のリアフェンダーです。当然、適合バッテリはTX-14BS。
泥除けとバッテリホルダが一体となっているので、ノコで切断。
使用したのこぎりは、ホームセンターで売られている植木用のやつ。木よりもフェンダーのほうが柔らかいので、簡単に切れました。
切り出したバッテリーケース |
フェンダーとボックスを切り離した後、さらに余計な出っ張りを切り落とし、最後はカッターで仕上げ。
場合によっては、もっと切るかもしれません。
問題は、これをどうやってフレームに固定するかです。
ま、ホルダのホルダを作るしかないんだけど、相手がプラスティックなだけに、うまくやらないと振動で割れる危険がある。
後部金具の製作 |
アルミ板で、ケース後ろ側をフレームに固定するための金具を製作。
板厚は、5ミリ。
ケースには新たに穴を開け、ZZR-1100のリアフェンダーから防振ゴムブッシュを移植。
前部金具の製作 |
次は、ケース前側に取り付ける金具を作ります。
アルミ板といえども、厚さが3ミリを越えてくると折り曲げるのはひと苦労。だったら、最初から曲がっているのを使えばいいじゃん、
ってことで登場したのは、毎度お世話になっているアルミ角パイプ。とある鉄工場でもらったやつ。外寸100mmx100mm、厚み5mm。
サンダーなどを使うときは、保護眼鏡を忘れずに。鉄粉が目に刺さる危険あり(ほんとに刺さったヤツを知ってます
チビた砥石は危険なので、使用しないでください。
ゴムブッシュとリベット穴 |
完成した、金具。
やはりZZR-1100から移植した、ゴムブッシュを取り付け。
角の真ん中に開いている穴は、バッテリ固定用のゴムベルトを通す穴。
9個の小さい穴は、リベットの下穴で、4.5mmドリルで開けました。
コイツをバッテリケースにぴったりくっつけておいて、今度は4.8mmドリルでもう一度金具の穴を開けなおし、そのままバッテリーケースまで貫通させれば、リベット穴がずれること無く楽に作業できます。
ブラインドリベットとリベッター工具 |
上はリベッター。
下がブラインドリベット。
ハトメ類と違い、片側からだけで打つことができます。
リベットは、接合部の厚みでサイズを決めます。
下穴径の指定は4.9mm〜5.0mmなので、4.8mmのドリルくらいがちょうど良いです。
ふたつあわせて、ホームセンターで3,000円くらいだったと思う。
リベット穴合わせ |
左の画像のように、最初に2箇所くらいリベットを打ちしっかりと金具とケースを固定してから、他の穴は両者を同時に開ければ、穴の位置がずれないので作業が楽です。
別々に穴開けをした場合、ぴったりと位置を合わせるのは、シロートには至難の技です。
ブラインドリベット打ち |
ブラインドリベットを打つ時は、画像のように、リベットの心棒をリベッターで引き抜きます。
心棒を引っ張ると、裏側では心棒の先端にある「玉」がリベットを押し広げて、材料は固定されます。
最後は、リベット内部でバキっと心棒が折れて完了。
ブラインドリベットを打つコツは、
ふたつの材料やリベットの間に隙間が無いようにセットすること。
3回くらいに分けてジワっとハンドルを握り、その度にリベットの心棒を奥まで深く加えなおすこと。
最後の1回は、いっきに力をかけて、心棒を切ること。
前部金具とバッテリケース |
打ち終えたブラインドリベットの裏側(ケース外側)
こうやって押し広げて固定するので、こちら側がアルミ板側になるようにします。
もし樹脂のケース側だと、徐々に穴が広がってしまい、ちゃんと固定できなかったりリベットがはずれたりする危険があります。
車体への取り付け 上から |
取り付けて、上から見たところ。
各電装品と配線の位置や取り回しは、再考の余地有りってとこかな。
ほぼ限界の大きさのバッテリーです。
車体への取り付け 横から |
こちらは、横から見たところ。
リアショックとは、10mmくらいの間隔しか無いけれど、多分大丈夫だと思う。
おそらく、バッテリーボックスに接触するくらいなら、スイングアームのピボットが当ると思う。