塗装前のマフラーと新クランプ |
バブル景気が始まる直前、他メーカーの主だったマフラーが3〜4万円で買えた時代、5万円を超えていたヨシムラサイクロンもはや25年、メッキは剥げて点サビだらけになってしまった。
一時期はサイレンサーだけ残して、残りはステンレス等の錆びにくい材質のものに変えてしまおうかとも思ったが、パイプの材質が変われば音も変わってしまいそうなので、再塗装をして延命を図ることにした。
ついでに、マフラーを取り付けづらくしているクランプを、カワサキの分割式に変えることにした。
ZRX-1100エキゾーストクランプ |
利用するのは、カワサキZRX-1100のマフラークランプ。ヤフオクで210円。もちろん、1セット8個ね。
この部品の正式名称は、カワサキではエキゾストホルダ、スズキではエキゾーストクランプとなってます。
「フランジ」の意味は「ふち」のことで、本来分離できるものではないから、「ホルダー」または「クランプ」が適当かと思いますが、ま、どーでもいいですね。
で、何でこんなものを買ったかと言うと、カタナのエキゾーストクランプは留めにくくてやってらんない。分割式で無いため、あらかじめエキゾーストパイプに通しておく必要があるし、取り付けの時にクランプが下にずれちゃったら、また最初からやり直し。
やってられっか、そんなこと!
で、以前から狙ってたこのクランプをゲット。
クランプの加工 |
このカワサキのクランプ、750CC以上の車種なら全部いっしょじゃないかと思う(未確認)
カタナの純正クランプとボルト径はいっしょだけど、ピッチがほんの少し合わないので、10ミリドリルでボルト穴を拡大。
ドリルが過熱すると切れなくなるので、切削油を付ながらの作業。切削油は専用のものでなくても、CRCや廃エンジンオイルでもじゅうぶんです。過熱を防げばいいんだから。
クランプ内径もちょっとだけ大きいけど、マフラーはちゃんと付いてます。北海道ツーリング4000キロでも問題なしでした。
エンジンの冷却フィンに触れるところも、ちょっと削った。
カーボン除去後のエキパイ |
塗装前にエクゾーストパイプ内のカーボンを落とすべく、水酸化ナトリウムを使う。
重量比で5%くらいの水溶液を作り、パイプ内に満たしてひと晩放置しておくだけで、パイプ内はスッキリ。
この水溶液は、こびりついたカーボンを落とすだけでなく、しつこい油汚れも見事に落としてくれるので、何かと便利です。2サイクルのチャンバーや台所の換気扇も、これを塗るだけでスッキリ。
アルミや銅、真鍮に使うと、ヤバイと思う。当然カーボンサイレンサもやめといたほが無難。
水酸化ナトリウムは薬剤師がいる薬局で、結晶(フレーク)450gで500円ほど。劇薬指定なので、使用目的と身元の確認をされるはずです。
また、薬液が皮膚にかかるとやけどする(皮膚が溶ける)ので、ゴム手袋にゴム長靴、保護眼鏡は必須(プラスティック等の無機質は溶かさない)
綿等の天然素材の衣類も簡単に穴が開くので、気をつけましょう。
その他注意事項を薬剤師やネットでじゅうぶん確認してから使ってください。目に入ったら、失明するかもよ。
スポンジ状のサンダーと、サビ取剤、サビ転換剤を使って、さびの処理。
ま、取り切れるもんじゃないですが。
塗装のことを考えると、点サビのデコボコが無くなるまで研磨したいところですが、そんなことしたらパイプの厚みが半分くらいになってしまいそうで・・・
ちなみに、サビ取剤はソフト99、サビ転換剤はホルツを愛用。
「花咲かG」も使ってみたいけど、高いからなぁ。おまけに、大量に必要だし。
次回はせいぜいサンポールか、それとも薬局で硫酸でも買ってくるか。
気がすむまでサビを落としたら、例の水酸化ナトリウム水溶液で脱脂して、水洗して、ガスコンロや石油ストーブなどで加熱して、すぐ塗装。
ネオ焼付け塗装です。
加熱しすぎると、熱でサビるので注意。
塗装後にも加熱してやると、すぐ乾いて良いかも。この場合、少し乾かしてからやらないと、残っている溶剤が燃えて炎が上がります。
くさいです。換気をじゅうぶんに。
クランプは、特に問題なし。
おかげで、マフラーの取り付けがものすごく簡単に短時間にできるようになりました。
最近の流用にしては珍しく、すんなりいった。
塗装は・・・
やはりサビを落としきれなかったためか、耐熱塗料がツヤ消しだったのでその上から普通の塗料を塗ったからなのか、エンジンかけたとたんに白煙がもうもうと上がり、見る見るうちにブツブツつや消し状態になってしまった。
ヨッシーのサイクロンは、ツヤツヤ黒メッキなんだよね(銀メッキもあり)
しばらくの間、走行中くさいです。
悲しいお知らせがあります。
約4000キロの北海道ツーリング後点検したら、サビを取りきれなかったところを中心に、塗装が無くなってました。
普通の塗料も、ほぼはがれ落ちました。